「北斗の拳」でレイの最期まで揺るがなかった、ケンシロウとの信頼
「北斗の拳」でレイが義に目覚め、最期まで義を貫くべく究極の場面
今回は「北斗の拳」の物語の中でも、レイが南斗六聖拳の1つである「義」の宿命を持つ人物として、その最期まで潔く義を貫いたその生きざまを振り返ってみようかと思います。
そんなレイが「北斗の拳」の物語の中でも、最も潔くまさしくこれぞ究極の美学の世界!!と感じた決定的な一大場面こそが、かのラオウに捨て身で立ち向かっていったあの場面であることは、素通りできないものであります。
元々レイ自身としては、かつて両親を「胸に七つの傷の男」を装ったジャギに殺害された挙句、妹のアイリを連れ去られて以来、最期までその怒りを晴らすべく、暴虐に徹していたという風に、「北斗の拳」の物語では言い伝えられております。
それがケンシロウそしてマミヤという強く美しい女性と巡り合うことによって、その機会こそがまさにレイにとっての一代転機となり、牙一族との死闘をも通じてより強固な信頼関係がそこに生み出されてきたのです。
そのレイにも死兆星(最期が近づく者に見えると言われている、北斗七星第八番目の星)が輝き、最期が近づくようになったのですが、これぞまさしく「北斗の拳」の物語においては最大の欠かせない場面とされている、ラオウとの死闘を意味するものであったのです。
実は「北斗の拳」でレイはケンシロウやトキよりも先に、ラオウと死闘を迎える型となりました。
自らの全てを賭けて立ち向かうべく、南斗水長拳の相打ちとなる奥義を放ちましたが、ラオウのその闘気のこの上ない圧迫感には太刀打ちできず、最期の日まであと三日と言われる秘孔を突かれ、意識を失ってしまいました。
ケンシロウにトキがレイよりも先に駆け付けていれば、と思うかも知れませんが、言い換えればこれこそが義の星のレイの宿命以外の何ものでもなかったのです。
そのレイの義星の宿命が、こうしてケンシロウを始めとして実の妹のアイリそしてマミヤといった身近な人たちのために、こんな型でラオウとの死闘により目覚めてしまったのです。
レイの最期の時まであと3日と迫ったその日、マミヤはレイの延命を試みるべく、ラオウのための薬が製造されているという街へ向かいました。
そこでもまたマミヤは暴漢に捕まるもレイとケンシロウに助けられたのですがその時、レイはマミヤの知られざる過去を知らされることになるのです。
「北斗の拳」でレイの誇るべく最期を飾った、南斗六聖拳の強敵
「北斗の拳」ではレイだけでなく、実はマミヤにも最期を知らせるべく死兆星が輝いていたのです。
更にそのマミヤの最期のカギを握ると言われ、そして元々マミヤに闘う事を運命づけた人物こそが、南斗六聖拳の中で「裏切りの宿命」を持つと言われた、妖星のユダでした。
まずはそのレイとユダとの関係についてお話ししようと思います。
レイにとってのユダとは、実はかつて南斗聖拳を共に学んだ間柄であって、ある日南斗水鳥拳のレイの動きに見とれてしまったユダが大変な屈辱を感じるようになり、レイに対して根深い嫉妬心を抱くようになりました。
併せて、今回はあくまで義の星のレイの生き様とその美学のお手本とも呼ぶべく最期についての話題が主のために、ユダについてのあまりにも突っ込んだお話しは勝手ながら今回は見送らせていただきます。
しかし、実はその妖星のユダこそがまさしく「北斗の拳」では義の星のレイの最期の決着相手として、まるで互い宿命に導かれるような型で、レイと共に見る者たちの胸を締め付けるような場面を飾ってくれたのです。
そして、次からこそがまさしく「北斗の拳」においては、絶対不可欠なるレイが義の限りを尽くしたことをケンシロウたちに悟り、天に旅立った最期の場面についてのお話を展開して行くとします。
「北斗の拳」の義星のレイと妖星のユダの、最期の場面に見出す美学
少なくとも「北斗の拳」のテレビ番組をリアルタイムでの心当たりがある世代達には、私も併せてこのレイとユダの最期がいかなるものだったかを覚えている場合が少なくはないと思います。
ユダのレイに対する嫉妬心が今回紹介する互いにとっての最期の死闘を招いた、言ってしまえばそういう風です。
皮肉にもまたレイにとっての最愛の対象でもあったマミヤが実は、かつてレイにとっての生涯の宿敵となるべくユダに洗脳された、壮絶な過去を持つ女であったという事もまた、「北斗の拳」においては決定的なネタでもあります。
言い換えれば、「北斗の拳」の物語でマミヤという存在がなければ、レイは義の星の宿命に目覚めるどころか、正直なところ「北斗の拳」の支持率自体にも影響があったのではないか、と思ってしまうほどのものでもあります。
これほどまでにレイとユダの宿命を賭けた凄絶なるクライマックスの場面においては、流石にもうこれより後はない、と言わんばかりのレイがそのマミヤを始めとした仲間たちのためにも、義を尽くす生涯の全てを最期の強敵との死闘に注ぎ込んだのです。
まさに最期が近づいているというだけあって、レイの動きはますます以前にも増してユダを翻弄するようになっていきました。
その死闘の途中で、ユダの一族による策略でダムが決壊されて村に土砂が流れ込み、その影響で一時はレイの足の動きも封じられ不利な体勢には立ったものの、ケンシロウによる防御で土砂の流れが抑えられた事もあって、再びレイは水鳥の如く華麗極まりない動きを取り戻しました。
もはやそのレイの華麗極まりなき動きに目を奪われて既になすすべもなきユダに、遂に最期の一撃となるべくレイの手刀が炸裂しました。
遂にレイの義の宿命が、こうして最期の宿敵を飾るべく妖星のユダをして、「この世で最も美しい男」であることを認めさせたのです。
レイにとってのユダもまた、自称「この世で最も美しく、そして強い男である」という姿勢を貫かんとしたが故の、悲しき宿命に殉じた一名でありました。
この義を死守し、そして仲間たちとの信頼関係の全てを賭けて、美学のお手本とも言える死闘を勝ち抜いたレイにも、今度という今度こそはいよいよ仲間たちとのお別れか、という場面が訪れました。
その最期の場面においてレイはマミヤには、「女としての幸福な生涯を全うする」様に教え、ケンシロウには「この凄惨なる混乱の世の中には、平和を切り開くためにも、お前の北斗神拳がなくてはならない。そのためには何があっても生き続けろ!!」との遺言を残しました。
そんな義の宿命の限りを全うしたレイは、小屋の中で誰にもその最期の姿を見られることなく生涯を閉じ、そしていつの間にかマミヤからも死兆星が消えていたのです。
「北斗の拳」での死闘においてレイもまさしく、その唯一無二の無償の義を尽くすべく生き様を通じて、我々もまた誰かの道を切り開いていける人間を目指せ、その資質に目覚めるべきであるという風に教えられたと私自身考えております
毎度紹介している「北斗の拳」の物語ですが、以下よりアニメのご視聴が可能です。👇
※以上に紹介した内容としては、「徳間書店」より2004年に初版発行されたコミックからの情報です
従って、原作とは場面が異なる場合もあります。
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