「北斗の拳」の南斗五車星・雲のジュウザ、一点の曇りもなきその終結
「北斗の拳」の南斗五車星・雲のジュウザ、遂にラオウを追い込んだ
今回お話しする「北斗の拳」の話題としては、やっとのことで南斗五車星・雲のジュウザがラオウとのかの名勝負の場面に挑むところに差し掛かりました。
こう言うとまた、せっかくの「北斗の拳」の名場面をなぜ早く展開してくれないのだ、と言いたくなるかも知れません。
がしかしそれがまた、「北斗の拳」の物語自体の質の高さというものであり、その質の高さゆえに、次から次へと学びが生まれてくるというほど、そう端的には語り尽くせないほどのものとなっております。
ただ単にこの雲のジュウザ・南斗五車星として南斗第6の将を守り抜くべく存在だけでなく、「北斗の拳」の物語においても実は唯一無二の凄腕を誇りつつ重役を果した、、南斗六聖拳と同等に語られるべく存在でもあると言うのもまた、私なりの独断と偏見ではあります。
ジュウザによるそれほどまでの、ただ驚異的というだけでなく、得体の知れないほどの我流でありながらかつ、無形でつかみどころがないまでの存在が、ラオウを追い詰めていく結果となったのです。
そのまさに無我無心さこそが、ラオウと間闘いにおいて遺憾なくその才を発揮していく型で、決定的に展開していったのだろうというところです。
逆を言えばまた、この雲のジュウザもラオウを追い込んだのと同時に、自らをも追い込んでいた、まさしく背水の陣を決定的に描写した場面があったのです。
撃壁背水掌もまた、語り草とされてはいますが、それこそが無形、我流とジュウザ自ら称する一方で、というかそれ故にまた、「もはや失うものは何一つとしてない」と言わんばかりの威をもってして、いかなる強敵をも追い詰めるべく高度な戦略だったのです。
「北斗の拳」の南斗五車星・雲のジュウザ、不屈極まりなきその殉じ方
遂にラオウのスキを奪い、優勢に立ったと思われたジュウザでしたが、そう簡単にこの勝負がカタついてしまっては、「北斗の拳」の最大の見どころとして成り立たないのがオチです。
雲のジュウザに追い込まれたラオウとしても、さすがにケンシロウとの闘いを目前に控えては、ここで倒れるわけにはいきません。
ラオウもまた宿命に突き動かされている、と言わんばかりに、いつの間にかジュウザの秘孔をついていました。
もうここまで来れば、ジュウザとしても何一つ失うものはない。
あとはラオウとの勝負にて、生か死か、二つに一つしかなかったのです。
それゆえに遂に本格的に捨て身の態勢へと転じたジュウザでしたか、流石は南斗五車星でも雲のジュウザだけあって、「北斗の拳」の物語においてはなくてはならない奥義の世界までをも完全否定していたのです。
奥義があればそれ故に甘えやスキが生じる、とまで言わんばかりにラオウを欺き、そして翻弄したまでの雲のジュウザの生き様たるもの、凄絶なる神憑り的なほどでした。
流石にラオウの揺ぎ無き野望を封じるには至らなかったものの、その戦いぶりはラオウの愛馬である国王号も背を許したというくらい、見事であったと、ラオウ自身としても証言しております。
したがってこの南斗五車星・雲のジュウザの、「北斗の拳」の物語における存在価値としては、実は最も生粋な本質というもののお手本であったように感じます。
言い換えれば、如何なる局面においても、茨の道を奔放に疾走するかの如く南斗五車星・雲のジュウザが示してきた生き様たるもの、「北斗の拳」の物語における生き方としては、最も相応しいもので有り得たな、というところです
毎度紹介している「北斗の拳」の物語ですが、以下よりアニメのご視聴が可能です。👇
※以上に紹介した内容としては、「徳間書店」より2004年に初版発行されたコミックからの情報です
従って、原作とは場面が異なる場合もあります。
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