「北斗の拳」は仁星のシュウ、盲目なる英雄による実録を振り返る

「北斗の拳」のシュウは、盲目によりケンシロウの命を救った

　今回はまた「北斗の拳」での南斗六聖拳の仁星を持つシュウを、回想の一環として、盲目になったそのきっかけから盲目により目覚めたシュウの仁星の宿命、そしてそのケンシロウのために散っていった凄絶な生涯について見つめ直してみようと思います。

　
「北斗の拳」におけるシュウの初登場の場面としてはまず、ケンシロウに我が身を賭して闘いに挑むという、究極の選択を取ったのです。

　
その全ては、自らケンシロウを救うために目を潰して光を失った一方でまた、北斗神拳伝承者としてのケンシロウの成長ぶりとその真価なるものを確かめたかったから、という表現に尽きます。

　

ここではまず、「北斗の拳」でのシュウの物語に沿いつつ、元々ケンシロウのために自ら目を潰したと言い伝えられている場面から入っていきましょう。

　
ケンシロウの幼少期のある日、シュウは同じ南斗六聖拳のうちの極星である将星を持つかのサウザー、そしてラオウを交えた、北斗と南斗の他流試合に参戦していました。

　

南斗の戦士達を次々と破っていき、その１０人目となったのが、仁星の宿命を持つシュウでした。

　
　
流石にケンシロウもいかに連勝してきたとは言え、その経験値と知恵からして、シュウには到底かなうものではありませんでした。

　

その当時の試合においては、敗者は容赦なく葬り去られるという、非情なる定めがあったにも関わらず、シュウはケンシロウの命と引き換えに、何と我が目を潰してしまうという、あり得ない奇行に出たのです。

　
シュウが我が目と引き換えに、ケンシロウを救ったその動機としては、ケンシロウがゆくゆく「北斗の拳」の物語においては絶対不可欠な主人公となるべく、この上なく高い可能性を持っていたことを見抜いたから、というところであります。

　

かくして、目を潰して光を失った代わりに、自らの心の目が開いたというシュウの仁星の宿命が、ケンシロウを次々に高い次元へと導いて行くことになるのです。

　

「北斗の拳」の仁星のシュウ、盲目にして宿命の限りをつぎ込んだ生涯

「北斗の拳」の物語においてシュウなる人物は、盲目であったにかかわらず、まさにその心の目が開いた、という証言通り、ラオウですら恐れた暴君のサウザーに反乱部隊を率いて果敢に立ち向かって闘い抜きました。

　
そして最期は大勢の人質のために頂上までサウザーの聖帝陵を、サウザーに足の筋を切られた状態で頂上まで石碑を運び、サウザーとの決着のために復帰し頂点まで駆けつけたケンシロウに看取られながら、凄絶な仁星のその宿命に幕を下ろしたのでした。

　
まさにその「北斗の拳」の物語における、シュウとケンシロウとの最終の対面においては、シュウの盲目だった目が開き、ケンシロウの成長した姿を目の当たりにすることが叶ったのです。

　
　即ちこれこそが神が最後にシュウに与えてくれた奇跡だと、「北斗の拳」の物語においては言うまでもなく語り継がれております。
　

　

　　今回紹介した「北斗の拳」の南斗六聖拳の１名である仁星のシュウが果たした大役を改めて振り返ってみますと、以下の通りです。

　
　　「北斗の拳」の同じく南斗六聖拳のうちの義の星のレイとも親友であったと、シュウ自身証言してはおりますが、同じ英雄としてもただ単にレイの様に愛する者のために犠牲を注ぎ込む(無論、それだけでも誰もが真似できない生き方ではありましたが)のと併せて、世の悩める多くの人々のために何か重役を果そうという、お手本中のお手本でもありました。

　
　　この「北斗の拳」の盲目の闘将こと仁星のシュウが示してくれた生涯からは、我々の世界においても、いかに一人でも悩みから解放するために、どんな高い価値を提供できるかという、本質的な学びも得られるのではないか、という事です。

　

　　そしてそのために時として、多くの人達が嫌がることでさえやり通さねばならないという、信念を貫くための教本でもある様に感じます。

　
　 毎度紹介している「北斗の拳」の物語ですが、以下よりアニメのご視聴が可能です。👇

　 ※以上に紹介した内容としては、「徳間書店」より2004年に初版発行されたコミックからの情報です

　 従って、原作とは場面が異なる場合もあります。

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